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認定こども園への移行で経営は安定する?

保育園の経営安定に向け、認定こども園への移行を考える経営者もいるでしょう。流れやメリット、注意点を解説します。

認定こども園とは

認定こども園は、教育と保育を一体的に行い、地域の子育て支援も担う施設です。保護者の就労の有無にかかわらず、就学前の子どもを受け入れられます。類型は幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4つです。都道府県等の認定や認可を受けて運営します。

【6ステップで解説】認定こども園移行の流れ

手続きは類型や自治体で異なり、国が定めた一律の手順はありません。以下は一般的な流れの例です。

1.自治体へ事前に相談する

まず、設置予定地の市区町村へ事前相談を行います。認定こども園の認可・認定の申請や補助金の窓口は自治体に置かれているため、設置の可否や手続き、時期を早めに把握しておきましょう。従業員の利用希望などをまとめて相談すると、見通しが立てやすくなります。会社の敷地内にある施設は、現在の施設形態(認可保育所や企業主導型保育施設など)によって手続きが変わるため、あわせて相談しましょう。

2.施設・設備の基準を確認する

次に、現在の施設が基準を満たしているかを調べます。基準は類型によって異なり、幼保連携型では園舎や園庭の面積、位置が定められています。園舎と園庭は、同一敷地内または隣接する位置に設けるのが原則です。基準に満たない場合は改修費用が発生するため、見積もりを取り、利用できる補助制度の有無も自治体に問い合わせておきましょう。

3.移行する類型とスケジュールを決める

自治体との協議を踏まえ、移行する類型と開始時期を決めます。

類型を決める際は、設置主体の要件や現在の施設形態に注意しましょう。

スケジュールは、申請や施設の改修に必要な期間を踏まえて設定します。

参照元1:e-Gov法令検索「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」(https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000077)

4.職員の確保・育成計画を立てる

類型によって以下のように必要な資格が変わります。ただし対象や適用条件があるため、採用や資格取得支援についての計画も立てておきましょう。

5.教育・保育のカリキュラムを策定する

認定こども園では、施設の類型に応じた要領・指針を踏まえ、教育・保育の計画を策定します。幼保連携型は「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」、幼稚園型は「幼稚園教育要領」、保育所型は「保育所保育指針」に基づいて内容を検討しましょう。

また、1号認定と2号認定の子どもが一緒に活動する時間やそれぞれの生活リズムに応じて過ごす時間を考慮し、登園から降園までの活動や一日の流れを具体的に計画することが大切です。

6.申請して認可・認定を受ける

準備が整ったら、自治体の案内に従って申請します。申請先は類型や自治体によって異なります。保育所から幼保連携型へ移行する場合は、保育所の認可が廃止され、幼保連携型認定こども園として新たに認可を受ける手続きです。申請に必要な書類や提出期限を早めに確認し、余裕を持って準備しましょう。

認定こども園へ移行するメリット

認定こども園に移行すると、園児の受け入れ対象や運営費の仕組み、地域の家庭との関わり方が変わります。主なメリットを解説します。

保護者の就労状況を問わず受け入れられる

認定こども園では、満3歳以上の子どもを、保護者の就労状況にかかわらず1号認定として受け入れられます。そのため、保育を必要とする家庭だけでなく、教育を希望する家庭にも利用してもらえるようになります。新たに1号認定の園児を受け入れることで、入園者数や収入の増加につながるでしょう。

ただし、受け入れ枠を設けても入園希望者が集まるとは限りません。移行前に地域の需要を調べ、見込める園児数を踏まえて定員を設定することがポイントです。

施設型給付で運営費を確保する仕組みがある

認定こども園は、子ども・子育て支援制度に基づく施設型給付の対象のため、教育・保育にかかる費用について公的な給付を受けられます。

給付額は公定価格などに基づいて算定され、園の運営費に充てられます。ただし、給付額は定員や子どもの年齢構成、職員配置、適用される加算などによって変わります。収入が増えるとは限らないため、給付の見込み額に加え、施設の改修費や人件費なども計算し、移行前後の収支を比較することが重要です。

教育・保育と地域の子育て支援を一体的に提供できる

認定こども園には、園児への教育・保育に加え、子育て相談や親子が交流できる場の提供など、地域の子育て家庭を支える役割があります。園に通っていない子どもの家庭とも関わる機会が生まれるため、地域で園の存在を知ってもらうきっかけになるでしょう。コミュニティを通じて、園の取り組みや特色を伝え、将来的な入園を検討する家庭とのつながりを築くことも期待できます。

認定こども園へ移行するデメリット

認定こども園への移行には、施設の改修や職員体制の見直し、事務作業の増加といった負担も伴います。移行前に把握しておきたい懸念点を解説します。

改修費用が発生する可能性がある

認定こども園には、類型や自治体の基準に応じた設備要件があります。既存施設が基準を満たしていない場合、改修や設備の追加が必要です。工事の規模によっては、費用がかさむだけでなく、設計や工事に時間がかかり、移行時期に影響する可能性もあるでしょう。

職員の資格・配置への対応で人件費が増える可能性がある

幼保連携型認定こども園では、原則として幼稚園教諭免許状と保育士資格を持つ保育教諭を規定数配置しなくてはいけません。基準を満たしていない場合は、資格取得に向けた支援や新たな職員の採用が必要です。採用費用や資格取得にかかる費用に加え、必要な職員数が増えれば人件費も上昇します。

手続きと運営の負担が増える

認定こども園への移行には、自治体との事前協議や認定・認可の申請、必要書類の作成など、複数の手続きが必要です。類型や自治体によって手続きや提出書類が異なるため、移行までに時間と労力がかかります。また、移行後も教育・保育の計画作成や自治体への申請・報告などの事務は継続します。対応する担当者の負担が増える点がデメリットといえるでしょう。

保育園の経営が難しい場合は委託会社に任せられる?

保育園の運営は、専門の委託会社に任せる方法もあります。会社によっては、保育士の採用や労務管理、赤字の原因分析、経営改善の提案などの依頼が可能です。採用や労務管理にかかる業務負担を減らし、保育の質の維持や経営改善に注力できます。

委託によって採用や管理の負担を軽減できる一方、対応範囲や費用は会社ごとに異なります。委託先を比較する際は、委託できる業務と設置者に残る責任を確認し、費用対効果を見極めましょう。

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