ここでは、乳幼児が突然死してしまう「SIDS」についてまとめています。SIDSを発症しやすい月齢や、保育園での予防策も紹介していますので、しっかりと理解しておきましょう。
SIDSとは、「乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome)」のことです。
SIDSの特徴は、「既往歴や予兆のない赤ちゃんが、睡眠中に突然亡くなってしまう」という点。赤ちゃんは、病気や感染症、事故等で亡くなってしまうことがあります。しかし、SIDSの発症原因はわかっていません。ついさっきまでは元気に過ごしていた赤ちゃんが、お昼寝中に突然死してしまう可能性があるのです。
なお、SIDSは、1歳未満の乳幼児に発症するケースが多いものの、1歳以上で発症することもあります。日本でのSIDS発症数は減少しつつあるものの、令和4年度には47人の乳幼児がSIDSで亡くなっています。
SIDSの発症原因はまだ明らかにされていません。しかし、以下の予防策を講じることで、発症リスクを低下させることができると考えられています。
これまでにSIDSが発症した事例では、うつぶせ寝・あおむけ寝のどちらのケースもあります。しかし、「寝つくまではあおむけ寝にしていた方が発症しにくい」といわれています。あおむけ寝にすることで窒息事故のリスクを下げることもできますから、乳幼児を寝かせる際はあおむけ寝にしましょう。
SIDSの発症防止に限らず、乳幼児の安全を守るためには環境整備が大切です。
たとえば、乳幼児を寝かせるベッドには高さのある柵を設け、転落事故を防止しましょう。ベッドの周りに隙間をつくらないことも大切です。また、敷布団やマット、枕は固めのものを選びましょう。柔らかすぎると、窒息事故のリスクが高まります。さらに、首に巻きつくような障害物が周囲にないかもチェックしましょう。
欧米では、「衣服を着せすぎていると、自律神経が乱れ、SIDSを引き起こす可能性がある」といわれています。SIDSの発症を防止するためには、リスクとなり得るものを可能な限り取り除くことが大切。乳幼児を寝かせる際には軽めの衣服を選び、掛け布団の重さにも注意を払いましょう。
SIDSが恐ろしいといわれているのは、「原因不明であり、何の前触れもなく突然発症する」という点です。そのため、1歳未満の0歳児は5分間に1回、1歳~2歳児は10分に1回の間隔で午睡チェックを行うことをおすすめします。
午睡チェックは、少なくとも1歳までは行うよう推奨されています。
SIDSが発症しやすいのは生後2~6ヵ月までといわれていますから、とくにその月齢の赤ちゃんの午睡には注意が必要。なお、1歳を超えてからSIDSを発症した事例もあります。少なくとも1歳になるまでは、こまめな午睡チェックが必要でしょう。
SIDSの防止策として午睡チェックを行うことで、窒息事故などのリスクも減らせます。
企業や病院の保育所は、働く人の環境もニーズも異なります。だからこそ、「どの保育施設に強いのか」「どのような特徴があるのか」を前提に委託業者を選ぶのがポイントです。