まず、保育園における設備の損傷や故障といったリスクが考えられます。例えば遊具などをはじめとする保育園の設備はほぼ毎日使用する中でだんだんと損傷が進んでいく可能性が考えられます。
設備の損傷が進んだ場合には修理を行う必要がありますが、当然費用が発生することになります。もし放置した場合には、損傷が原因で園児が怪我をするといったリスクがあるといえるでしょう。基本的に遊具など保育園の設備はしっかりと作られていますので損傷による事故のリスクは低いとも考えられますが、万が一発生した場合には経営に大きな影響を与えます。
保育園ではさまざまな行事が行われますが、その行事の中で事故が発生するリスクがあります。ただ、園内行事は毎日行うわけではないため行事によって事故が発生する頻度は比較的低いものの、発生する可能性はゼロではないと認識しておくべきでしょう。
また、園内行事の中で保育士の目が届かないところで事故が起きるといったケースも考えられます。
保育園に不審者が侵入してくるといったリスクもあります。日々テレビなどを見ていると、保育園や学校などに不審者が侵入するニュースを目にするケースがあるでしょう。このように不審者によって事件が引き起こされる可能性についても考え、園児や保育士の安全確保を行うための対策を行っておく必要があるといえます。
保育園の経営において経営者は唯一無二の存在ですが、この経営者が事故や病気で働けなくなってしまい経営が立ち行かなくなってしまうリスクもあります。経営者がいつ病気をするか、事故に遭うかはわからない以上、もしものことがあった場合でも経営を続けていけるように対策を行っていくことは経営において大切なポイントであるといえます。
園庭でボールを使って遊んでいたところ、ボールを勢いよく蹴るなどして保育園のフェンスを超えてしまい、近隣に駐車していた自動車に当たってしまったことによって、車が損傷したという事故例が考えられます。
鬼ごっこは日常的に行われる遊びですが、鬼ごっこに夢中になるあまりに、園児が転倒して負傷するといったケースも考えられます。
引き戸がある場合には、そこに指などが挟まれないように注意する必要があります。考えられる事故の例としては、引き戸を勢いよく開けたり閉めたりした場合に、子どもの指が挟まれてしまい怪我をする可能性があります。最悪の場合、指を切断する可能性もあるため、注意しなければいけない部分といえるでしょう。
「保育所・認定こども園向け損害保険」は、保育所における業務遂行中に事故が発生し、法的な賠償責任が発生した際の補償を基本的な補償としています。そのほか、オプションにより園児の損害補償や個人情報漏洩に関係する補償の追加が行えます。このようにさまざまな補償を用意して保育園の事業を包括的に補償することを目的としています。
「施設賠償責任保険」とは、保育園により管理している建物に不備や欠陥があることによって、子どもや保護者が怪我をしてしまった、また他の人の持ち物を傷つけたといった場合の損害賠償における金銭的な負担を軽減することを目的としています。被害者に支払う損害賠償金や事故発生時の応急手当ての費用などに加えて、今後同様の事故が起こらないように対策するための費用についても補償範囲となっています。
「受託者賠償責任保険」は、子どもや保護者から預かっている私物などの紛失・破損によって発生する損害の賠償を目的とした保険となっています。ただし、預かっていたものをわざと壊してしまった場合や、避けようがない災害が原因だった場合など、補償対象外となるケースについてもあらかじめ確認しておくことが大切といえます。
毎日元気いっぱい遊んでいる子どもも、遊んでいる中で予測できない事故や怪我が発生する可能性もあります。このように、突然発生した怪我に備えるのが「傷害保険」です。子どもの突然の怪我や給食などで提供した食べ物が原因の食中毒などによって通院・入院した場合の費用を補償する内容となっています。
経営者が突然怪我をして入院したり、死亡してしまったりした場合などに対応する生命保険です。このように、経営者に万が一のことがあった場合に保障するといった目的のほか、保育園の福利厚生や相続・事業承継、退職金の準備などさまざまな意味合いを持つ保険となっています。
企業や病院の保育所は、働く人の環境もニーズも異なります。だからこそ、「どの保育施設に強いのか」「どのような特徴があるのか」を前提に委託業者を選ぶのがポイントです。