保育園は子供を預かってくれる場所、というのは種類に関わらず共通しています。しかし、子供を預かるという重要な施設ですから、保育園ごとに基準が設けられています。
ここでは、保育園の種類ごとの特徴をご紹介します。
認可保育園は国が定めた基準を満たしていて、都道府県知事によって認可された児童福祉施設です。
認可保育園には、自治体が運営する公立保育園と民間企業が経営する私立保育園、民間に業務委託をして運営される公設民営保育園の3種類があります。
認定こども園は、幼稚園と保育園の良さを併せ持ち、幼児教育と保育を一体的に行う施設です。就学前の子供の教育と保育を提供できること、子育ての相談活動や親子が集える場所を提供するなど地域の子育て支援ができることが必須機能です。
定員6人から19人でも保育園としての認可が下りるのが小規模認可保育園です。
子ども・子育て支援制度事業の一つで国が定めた基準をクリアしていることが条件ですが、認可保育園よりも開園しやすく、補助金を受けられるのが特徴です。
国が決めた基準が満たせていない、もしくは満たしていても自治体の都合で認可が下りていないのが認可外保育園です。
サービス内容によって料金やシステムも決められるので、補助金はないものの運営しやすい施設と言えるでしょう。
企業主導型保育園は、会社が開園・運営する保育園です。
社員のニーズに合わせて保育所を設置できるのが特徴で、認可外保育施設になるものの国から運営費や整備費に対して助成金を受けられます。
認証保育園は東京都オリジナルの制度で、独自の基準が設定されています。
東京都民のライフスタイルに合わせて基準が作られていて、駅前基本型と小規模・家庭保育所の2種類があります。
認定保育園は、今まで別々の基準となっていた保育園と幼稚園をかけあわせた新しい児童福祉施設です。保育園と幼稚園のメリット部分だけを切り取り、どのような家庭環境でも入りやすい保育施設となっています。
ベビーホテルは保護者の代わりに子供を預かって保育を行う施設で、20時以降の保育や、宿泊できるのが特徴です。
保育時間に縛りがないので、仕事の時間が不規則な保護者にはとても便利な保育施設です。
介護施設と保育園が併設された施設です。核家族が増えるなか、多世代交流ができる場として注目されています。
複合施設には、共用スペースの複合化や既存設備の使用などにより、運営コストの削減につながったり、育児と仕事の両立が難しいことを理由に離職・退職する職員が減少したりというメリットがあります。
小学生を対象とした保育を行う学童保育。学習サポートに力を入れている施設や食事・おやつを提供する施設、習い事教室と一体化している施設など、運営主体によって異なる独自のサービスを提供しているのが特徴です。
待機児童の解消を目的としたものが家庭的保育事業です。保育者の住まいで保育サービスが可能になります。ただし、家庭的保育事業は対象年齢や設置場所、連携施設などが細かく規定されています。事業を始めるためには、各種基準を満たす必要があります。
このように保育園にはたくさんの種類があり、それぞれにメリットデメリットがあります。
運営のしやすさはデメリットによって決まるので、しっかり把握して選びましょう。
企業や病院の保育所は、働く人の環境もニーズも異なります。だからこそ、「どの保育施設に強いのか」「どのような特徴があるのか」を前提に委託業者を選ぶのがポイントです。