ここでは、事業所内保育所の設立にかかる費用の目安や、委託業者に依頼してコストを抑える方法について紹介しています。
経済産業省の平成21年度調査データによれば、事業所内保育所を設立する際にかかる費用の目安は700万円~4,000万円とされています。
費用に幅がある理由は、保育所の規模の違いや新設と増改築・改修など様々なパターンがあるからです。
例えば、社員食堂の一部を改修して20名定員の施設にするなら工事費は500万円程度で済みますが、敷地外に50名定員の施設を新築するとなれば、工事費だけで5,000万円かかります。
したがって事業所内保育所を開設する際は、企業が所有する既存施設や土地をいかに活用できないかを検討することでコストを抑えられる可能性があります。
保育所を開設するには、事業計画の作成や保育室の設計、自治体への申請など、多くの準備が必要になります。こういった準備が不安な方は、代行してくれる委託業者に依頼するのがおすすめです。こういったコンサルを行ってもらうには初期費用が必要となります。この初期費用には幅あるので、しっかりと確認しましょう。
保育所の運営費の平均は、年あたり約2,000万円といわれています。運営費の8割程度は人件費と考えてよいですから、保育所の規模によって運営費も変わります。
例えば、定員10名の保育所で保育士4名という小規模のものであれば、人件費は600~700万円/年、諸経費130~150万円/年程度でこれらを合わせると730~850万円/年になります。もちろん、この他にも水道光熱費などもかかります。
しかし、企業主導型保育事業では設備費と運営費に対して助成金が支給されます。かかる費用のなかで大きな割合の助成金が支給されるので、かなりコストを減らすことができます。
企業や病院の保育所は、働く人の環境もニーズも異なります。だからこそ、「どの保育施設に強いのか」「どのような特徴があるのか」を前提に委託業者を選ぶのがポイントです。